ONIX XP1で約15分ほど試聴
試聴曲
おかえりなさい / 柴田淳
交響曲第9番《新世界より》 / ベルリン・ドイツ交響楽団
Take Five / The Dave Brubeck Quartet
Lying From You / Linkin Park
最も印象に残ったのは低域の質。
量感もしっかり確保されていながら、深く沈み込み、適度な引き締まりも感じられる。
余韻が過度に膨らむことはなく、中高域を覆い隠さないため、厚みと見通しの良さをうまく両立していた。
“Take Five”では、ベースラインの動きやドラムのアタックが明瞭で、リズムの躍動感をしっかり楽しめた。
低域には十分な存在感があるものの、膨らみすぎず音楽全体を支える土台として心地よく鳴っている印象。
「Lying From You」のような情報量の多いロックでも、各パートが過度に分離して聴こえるタイプではなく、それぞれの音が無理に混ざってしまうこともない、まとまりの良いバランスに仕上がっている。
激しい演奏の中でもボーカルはしっかり前に浮かび上がり、存在感が際立っていた。
高域は派手な煌びやかさや艶を強調するタイプではなく、自然な鳴り方。
試聴中に刺さりを感じる場面はなく、刺激を抑えた聴きやすい印象を受けた。
《新世界より》では、音場は極端に広いという印象ではなかったが、各楽器の定位は非常に安定しており、まとまりの良い空間表現が楽しめた。
楽器同士を必要以上に引き離すのではなく、一つの音楽として自然に聴かせるバランスの良さが印象的でした。
ボーカルは比較的近い位置に定位し、男性・女性どちらも非常に印象的。
柴田淳「おかえりなさい」では、歌声が伴奏に埋もれることなく自然に前へ浮かび上がり、息遣いや細かなニュアンスまで伝わってくる。ボーカルを魅力的に聴かせるヘッドホンという一面も感じられた。
装着感も良好で、試聴中は側圧をほとんど意識しなかった。イヤーパッドの当たりも自然で、15分ほどの試聴では圧迫感や疲れを感じることは無し。
短時間の試聴ではあったが、深く沈み込みながら引き締まりも備えた低域、自然で刺さりのない高域、前に浮かび上がるボーカル、そして音を無理に分離させず自然にまとめ上げる表現が特に印象に残った。
分析的に音を切り分けて聴かせるというよりも、音楽全体を一つのまとまりとして心地よく楽しめるヘッドホンだと感じました。